『放浪画家殺人事件』
『放浪画家殺人事件』
[米花美術館]
世界抽象画展・・・小五郎・蘭・コナンは、絵の鑑賞をしている。
危難失踪で死亡したとされている、早瀬達夫(47)は、
作品の前に張られてあるロープをのり越えて、絵の額縁を
手で掴んで親指を作品の下に当てて作品を鑑賞しているため
警備員に注意されて美術館を出て行く。
普通失踪は七年で死亡が認められ、災害や遭難のように明らかに
死んだと思われる危難失踪は一年で死亡が認められる。
一年前、大手銀行の早瀬という役員が雪崩に巻き込まれ
行方不明になったということがあった。
早瀬には、巨額の横領のウワサがあり強制捜査寸前
だった。しかし、早瀬は危難失踪が認められた。
実際、亡くなってはいなかった早瀬は記憶喪失になり
放浪しながらスケッチブックに、ひたすら自宅の絵や
リビングの様子を描いていた。そして、ひょっこり自宅に現れた。
リビングの壁に飾ってある、最近取り替えたばかりの絵を見ようと
早瀬達夫は額縁を掴み親指を作品の下に押し当てて見た。
雪崩で眼鏡をなくしたままだから、こんな見かたになった。
その後、妻早瀬君江(37)は、睡眠薬入りのコーヒーを飲ませ
殺害に及んだ。
